#3 前田昌夫美術館

たてものさんぽ#3 前田昌夫美術館

たてものさんぽ第三弾は「前田昌夫美術館」です。

 

「たてものさんぽ」とは、学生時代に建築を学んだ、氷見市地域おこし協力隊の私、愛称「のんちゃん」が久目の建物を紹介するシリーズ企画です。

たてものの使い方や使われている方の想いなど、そこに住まう人たちのお話を聞きながら地域を巡ります。

 

 

 

○久目の玄関口

こちらは「前田昌夫美術館」。
まちなかから久目へ向かう道、お隣の速川地区を抜けて久目地区に入ってすぐの道路沿いに建つたてものです。田園風景の中にひときわ目を惹く、不思議な風貌です。

看板に目をやると、入館無料でさらにコーヒーも飲める?!
気になり度がマックスです。こんなサービス満点の美術館が他にあるでしょうか。

どんな美術館なのだろう?中はどのようになっているのだろう?などなど…

魅力的なこのたてものに興味津々の人が多発しています。

私も久目で暮らし始めて2年目になりましたが、ずっと気になっていたものの、

中々訪れることができずにいました。

 

 

この機会にやっとお邪魔します!久目の玄関口、いざ!

 

 

○パワースポット
こんにちは~!
駐車場で車から降りると、館長の前田さんが美術館の玄関先で待っていてくださいました。
「どうぞ、中へ入ってください」とニコニコ柔らかな笑顔で迎えてくださいました。
玄関をぐるりと一周。
玄関から圧巻!
色鮮やかな美しい絵の数々。
そしてシャンデリアまで。

おおお!か、なんちゅうすごいがけ。(訳:これはなんてすごいの)
玄関で、すでにおなかいっぱいになりそうです。
館長さんに「こっちにこられ~(訳:こっちに来てね)」と手招きされながら、
右側壁面いっぱいの絵や正面の部屋に気を取られつつ、ひとまず左奥の部屋へ進みます。
「ようこそおいで下さいました」と、手描きの看板からも、館長さんの優しい雰囲気が溢れ出ています。
またまたシャンデリアが大きい!
舞踏会が開かれるような、宮殿のようなお部屋です。
看板に書いてあったコーヒーと、さらにお菓子までいただきました。
コーヒーをいただいているそばで、館長さんがお手製のくじを作り始めました。
「おおあたり」を引くと、なんと絵を1枚プレゼント!
「あたり」を引くとティッシュ1箱をいただける!

「おおあたりは」1/10の確率。
「お嬢さんのお部屋に是非とも私の絵を飾ってほしいなあ」と館長さんの期待。
これはなんとしても当てなければ!
運よこ~~~~~~い!

これにします!と選んだ一枚。
ドキドキ。何が出るかな。
じゃん!

「はずれ」
出直してきます。

「また来た時に引いてね。いつかは絶対当たるからね」と励ましの言葉をいただきました。

こちらのくじは、来館時の車1台につき1回引けます。
複数人で前田昌夫美術館にお越しになる際は、数台で来た方がお得ですよ!
チャレンジの回数が増えます。
「おおあたり」を引き、お好きな絵を選んだあとは、
こちらの素敵なステンドグラスがある奥の部屋に行って、記念写真を撮ってもらえます。

なんと、こちらにも大きなシャンデリア!
2mあるそうで、オーダーメイドなんだとか!

写真を撮る際に、一番美しく映るように設計されているそうです。

美術館に訪れる方の多くは、「ここはパワースポット」とおっしゃっているようです。

もし当てていたら、どの絵を部屋に飾っていたかな~と妄想が広がります…。


〇実は画家が本職ではない?!
こんなにも作品数が多く、魅力的な絵を描かれ、美術館を持たれている前田さん。
勝手な先入観で画家さんなのだなと思っていました。
しかし、お話を聞いてびっくり!
なんと、衣料品製造・販売の会社を経営する社長兼、ファッションデザイナーさんだったのです。
社長であったため、忙しい日々を過ごされており、
その息抜きとして30歳のころから制作を始められたそうです。
油絵の具とアクリル絵の具で四季の花々や立山連峰、人物の作品を描き、
ひみ番屋街横の総湯の玄関先をはじめ、氷見市内の観光施設に寄贈されています。
こちらのたてものを建てられたのは35年前。
70歳(2015年)のときに美術館を開館し、現在は美術館兼自宅となっています。
「素敵でおしゃれな家に住みたい。そして絵を飾りたい」と、
前田さん自身で洋館風にデザインされたことも驚きです。
ファッションだけでなく建物もデザインされるなんて多彩すぎます!
庭にある15体のビーナス像はイタリアから輸入したそうです。すごい。
久目の素敵な田園風景を眺めながらコーヒーをいただくのも良いですね。
昔は友人をご招待してBBQなども開催していたそうです。


館長さんの今後の夢もお聞きしました。
「100歳まで元気に生きる」
前田さんにとって絵を描くことは心が燃える。
たくさんの人に絵を見てもらい、美術館に訪れた方々とお話しをすることが日々の楽しみになっているそうです。

7月には、初めて挑戦する大きさの新作をお披露目予定です。
みなさんも、温かいお人柄の館長さんに是非お会いになってみては。

 

 

お邪魔しました!また行きます。

 

 



前田昌夫美術館

〒935-0265 富山県氷見市久目108-2

開館日:土曜10:00~17:00
    日曜10:00~17:00