お知らせ/活動報告
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いきいきサロン575/おらっちゃの久目編集部風景も感性もうつくしく
俳句のある暮らしを求めて
俳句は世界でいちばん短いともいわれる17音の定型短詩です。
限られた文字数のなかに感覚や景色を凝縮させ、イメージを広げる…
暮らしに俳句があると、観察力が高まり、日々がぐっと豊かになる気がします。
詠めるようになりたいけれど、何からはじめればいいのかわからない。
そんなとき、久目地区交流館で月に一度催されている「いきいきサロン575」という俳句の会に参加しました。
地域のサロンとあなどるなかれ。柔らかそうな名称ですが、内容は本格的な句会です。
まず、みなさんのつくられている句がとても素敵。
おらっちゃの久目編集部選5句
・所在なく庭眺めをり走り梅雨
・笹百合に陽を射し落つる雨雫
・五月雨や鍵盤のごと蔦叩く
・麦秋の風ひと色にうねりけり
・茶葉を座に雨待つ蛙まだ鳴かず
光りながら百合に落ちていく雫、所在なく庭を眺めているなんともいえない空気感、じっと佇む今にも鳴きそうで鳴かない蛙。景色がたくさん見えて、そういった瞬間がとらえられていることにグッときます。
緊張感が句会の醍醐味
「句会」というスタイルも新鮮で、とてもおもしろかったです。
講師は俳句「辛夷」同人であり、富山県俳句連盟理事、高岡辛夷俳句会講師の杉本恵子さん。
参加者は毎回3つの俳句をつくって持ちより、短冊に記入。作者がわからない状態で、一人5句、気に入った句を選びます。
全員の選句が揃ったら、講師が「◯○さん選5句。ひとつめ 〜〜〜、ふたつめ 〜〜〜、、、」と全ての選句を読み上げていきます。選ばれた句の作者は「私が作者です」と申し出ます。得票数の多いものは何度も読み上げられます。
読み上げられるたびに、どの句が票を獲得するのか、緊張が走ります。
4票や5票入る句もあれば、1票も入らない句もある。そうして1位の句が決まります。
この緊張感が句会の醍醐味であり、上達していく秘訣でもあるようです。
6月の会員互選
1位(2句)
思い出と共に編み込むクローバー
茶葉を座に雨待つ蛙まだ鳴かず
2位(4句)
虚無僧の楽染みゐるや夏木立
にはとりの背伸び走りや梅雨晴間
所在なく庭ながめをり走り梅雨
笹餅を田植え終はりて頬張りぬ
田植えや葉など緑々しい句が多かったのが印象的でした。
そしてそもそもの、皆さんが生きている久目の風景や暮らしが美しいのだとも思いました。